忍者ブログ

deepacid's cultural life blog

Enjoy cultural life! Listening music, go to movies, theatres, museums!

巡礼の約束@川越スカラ座・仮設の映画館

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

巡礼の約束@川越スカラ座・仮設の映画館

映画館も休業、岩波ホールが2/29から休みに入ってしまったため仮設の映画館で観賞。神保町の岩波ホールでも前売を買っていたが、今回は川越スカラ座で観賞することに。岩波ホールが休業に入る2週間前に。川越・旭湯の最期を見届けた際に偶然見つけた映画館。観光地の谷間にひっそりと営業するミニシアターに運命を感じた。
 ソンタルジャ監督は3年くらい前にも作品を観た。その作品も五体投地の巡礼を扱っていた。日本でも四国のお遍路やお伊勢参りはあるが、今の時代に歩いて半年、1年かけて歩いて参拝する人はほぼいないだろうし、ましてやチベットの高地、空気も薄いし、寒さも半端なかろう。それが現代でも信仰者の間で残っているのだ。
 余命短いと宣告された義父のために妻が始めた巡礼、途中からは五体投地こそしないが、夫と息子も合流する。チベットにも近代的な病院はある。なので夫は何度も止めるよう説得するが、妻の決意は高い。彼女は果たして合理的な選択なのか?
 別にチベット仏教に限らず、多くの宗教に聖地巡礼がある。キリスト教やイスラム教などの世界宗教にもエルサレム巡礼がある。交通が発達していない時代にはそれは人生をかけた挑戦だった。
 つまり、命は1つではなく、つないで行くものなのだ。息子は、まるで桃太郎のように。道すがら出合った、母親を亡くした仔ロバを従えて旅を続ける。
 命の大切さの背景には、チベットの大自然がある。大自然と比べたら人のちっぽけさが強く感じられる前で、人は、生き物は命をつないで行く。映画の尺に比べたら、この旅は圧倒的に長いし、ましてや人生は長い。それを歩き抜く覚悟を痛感する。

拍手[0回]

PR

コメント

プロフィール

HN:
deepacid
性別:
非公開

P R